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2006.03.06

「羊飼いの歌」

** 中々最後まで書き終わらないので
少しずつ更新します **

[ガイド・夢の片隅で閉じられた本]
お話はこの続きになります・・・・

いつか夢の中で閉じられた
夢を紡ぐ物語、再び誰かが開く時
そこには何があるのだろう・・・・・・

そこには「私」1人が残るだけ
それでもページは開かれた。

雪の解け始めた山の中で私は彼を見つけ出した。
亡き骸をひつじたちが 運んでくれたのは
山の谷間の 小さな草原。
そこはひつじの 楽園だった。

ここに眠らせてあげよう…

暫く泣いていたけれど
朝日を受けたひつじの群れを見て
ここに暮らそうと決意した。

 もう 夢は織らない…

やがて 木々が芽吹き始めたので
2人で撒いた夢の実を見に行くと
そこには力強く芽吹く若い樹があった。

 夢は終わらない…

私は 夢のひつじと暮らす
羊飼いになった。
わたしが織る事をやめても、夢は何処かで
紡がれていくのだから。

やがて季節は 廻り 
木々に実りを運んできたので、
ひつじを連れて山を下り 
あの夢の実を食べに戻った。

彼と食べようと 約束した木の実、
待ち焦がれたその味は
少し悲しかったけど、
彼と見た夢の 果てしない続きを
思ってゆける気がした。
誰かの夢の続きが 何処かでまた
紡いでいかれる、終わらない夢の
端を 繋いで行こう…

「今までこんなの沢山実を付けた樹を
見たこと無いよ。」
ひつじは言った。
ひつじたちが食べきれず 実が樹に沢山残った。
私は木の実を一つ持って谷間の草原に帰り
彼の眠る土に埋めてやった。

「夢の実が生ったよ。 もっともっと
夢が溢れ出す わくわくするような味だよ。
分かるよね。届くよね。ずっと一緒に…」

立ち込めた霧の中で 彼の姿が見えた。

 そうだよ 泣いてはダメだよ。
ずっと傍にいるから。

 何よ。泣いているじゃないの。

 だって君が泣いているから。
一緒なんだもの。

 一緒なんだね。

頷きながら 風で流れていく霧とともに
彼はまた消えていった。

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コメント

悲しみのなかで閉じられた本を開くことがあるとすれば、残された「私」しかなかったので、ずっと物語りが再び動き始めることを待ち焦がれていましたよ。
>もう夢は織らない…
ショック。
奇跡の山で死んだ彼が「私」の前に現われたと思ったらすぐに消えてしまったよ、もうこれで出て来ないの、ショック。
僕のブログで書き始めた番外編、この羊飼いの歌を読み、困ったことになったぞと今頭を抱えている、どうやってリレー小説にすればいいんだろう、番外編だから矛盾がいっぱいあってもいいよね……ともう今から言い訳を言っておくから(^^)

羊飼いの歌のつづき、ゆっくり紡いでください、楽しみにしていますから、今回は椀子蕎麦はせずに、読者に徹しますから(^^)

投稿: nezimaki | 2006.03.06 22:00

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